ミステリードラマは人間ドラマ?
ミステリーを全く見ない知人から、「ミステリーの面白さってなに?」と聞かれたことがあります。
「ミステリドラマは悲しくない?」とも聞かれ、そのときは返答に窮しました。
今回推理ドラマのブログ記事を書くことを決め、私はミステリーをどのような視点で楽しんでいるのか真剣に考えてみることにしました。
ミステリーの楽しみ方がわからない、謎解きだけが好き、という方は「ミステリドラマ二アはこんな視点で楽しんでいるよ」と参考にしていただければ嬉しいです。
謎を解明する楽しさ
まず一番に挙げられるのが謎解きの要素ですね。
複雑に絡み合った人間関係を一つ一つほぐしながら真相に迫るスリルはもちろん、目に映る映像にどんな意味が隠されているかを考えながら見るのも楽しいものです。
自分の推理が当たっていればクイズに当たったときのように嬉しいですし、些細に思えたことが実は重要な意味を持っていた、というときには驚きもあります。
特に好きなのが暗号!
特に暗号だろうと想像がつくのになかなか解けないものは、あれかなー、これかなー、と考えてみて、最後に納得の答えが出てくるところがたまりません。
推理小説だとわかり辛い暗号も、映像化されていると理解しやすいのが嬉しいポイント。
よく同一カテゴリに分類されるサスペンスの場合、スリルの割合が多く話の筋を追うことに夢中になりすぎて最後は疲れてしまうんですよね。
私はミステリーのように様々な事に考えを巡らしながら見る方が性に合っているのかなと思います。
人間ドラマとしての楽しさ
私の好きな英国ドラマは一話の時間が長く(2時間ドラマが多い)人間ドラマ部分に重点を置いて構成されていると感じます。
どのような場所で生活し、どのような人間関係を築き、どのような経緯で動機が生まれたか、までが丁寧に描かれているため、登場人物に共感したり同情したりすることもあります。
たいていの場合、登場人物は普通の人ばかりで特別な人はほとんどいません。
そんな普通の人が何かを守りたいがために間違った道を選んでしまう。
守りたいものは人によって様々で、その価値観の違いを感じるのも興味深いです。
私自身も生きているだけで誰かを傷つけたり、誰かの人生に影響するような行動をとってしまったりしますので、反面教師にしている部分もあります。
観終わった後に、「あー面白かった」で終了するのではなく、「こうすればもっと幸せな道が見つかったのではないだろうか」や、「自分が同じ立場になったらどう行動するだろうか」と考えることのできるドラマだと思っています。
他のドラマと違って主人公が急激に成長する物語ではないですが、探偵や刑事が、赤の他人の普段表面に出ない人間関係の愛憎こもごもと関わっていくストーリーは、視聴者も主人公と同様の目線で見ることができ共感することも多いです。
主人公が事件に関してどのような気持ちでいるのか考え、最後の犯行を止めるためのセリフに「そうそう、そうだよね」と思いながら観賞しています。
いわゆるヒューマンドラマというカテゴリの場合、感情が揺さぶられすぎてしまうので毎日見るのはしんどいです。 その点ミステリーはほどよい人間のドラマと、謎解きが両立していて私は見ていて心地良いのだと思います。
非日常を体験できる
ミステリードラマを頻繁に見るようになったのは、社会人になってからです。
仕事が忙しく、毎日同じ電車に乗り、くたくたになって帰る生活を続けることに虚しさを感じていました。
なかなか時間が取れない中で就寝前にドラマを見るのは、平日の唯一の楽しみといっても良いくらいでした。
一話完結のミステリーなら、限られた時間で最後まで楽しむことができます。(私はのめりこみやすいタイプで、続きが気になるドラマだと最後まで気になって眠れないんですよね)
海外ミステリードラマは、私を知らない世界に連れて行ってくれました。19世紀のロンドン、戦後間もない田舎町、70年代の警察組織‥‥これって私が今後絶対に関わらない世界で、それを追体験できることだけでも貴重な事だと思います。
同時に命の大切さ、何気ない日常が続くことがどれだけ幸福なことかということに気づかされ明日も頑張ろうと思えるのです。
まとめ
ミステリードラマの楽しみ方、参考になりましたでしょうか。
他のドラマと違って重いテーマを扱っているので、好きでない方に視聴を勧めることはしませんが、ミステリードラマが気になっている方はこんな目線も念頭に置いて視聴するとより深く作品を味わえるのではないでしょうか。
他の記事ではおすすめの作品も紹介していますので、よろしければ読んでみてくださいね。