バーナビー警部第1話「謎のアナベラ」
大きな声でいえないけれど大好きなバーナビー警部。(刺激の強いシーンもあるからね)
面白いのですがAmazonプライムなどのネット配信がされませんし、 日本ではAXNミステリーかDVDでしか視聴できないのが悲しいところ。
久しぶりに見たくなって第1話を視聴してみました。
バーナビー警部についての記事はこちら⇒
エピソード
自然に囲まれ美しい街で、老女エミリーが亡くなっているのが発見される。
エミリーは近所に住む友人ルーシーと貴重なユリの花を探すことを趣味とする害のない老人。
残されたのは「かわいそうなアナベラ」という言葉。
夫婦仲の悪い医者、覗きが趣味の親子、険悪な兄弟などの癖が強い住人が住む街で何が起きたのか・・・
謎のアナベラとは?
話の筋にも触れるので「結末を知って面白さが半減した!」などとならないように、できるだけ視聴後に読んでくださいね。
バーナビーの娘カリーが演じることとなった「あわれ彼女は娼婦」は、イギリスの劇作家ジョーン・フォードの代表作ともいわれる作品です。
1620年ごろに書かれた、愛し合う男女(ジョバンニとアナベラ)とその女性をめぐる男達の愛憎劇。
日本ではあまり馴染みがないものの、何度か舞台化されており2016年には蒼井優さんも演じられています。
イギリスは演劇が盛んな国でもありますし、この劇のストーリーを知っている方も多いのではないかと思いますが、ジョバンニとアナベラの関係を知っている方ならばすぐに犯人の見当がつきそうです。
第一話の登場人物も、医師や乳母など「あわれ彼女は娼婦」の劇中に出る登場人物と似通っているのが面白いところ。バーナビー警部シリーズの原作者であるキャロライン・グレアム氏は、小説家であるとともに劇作家でもありますから、ジョン・フォードに対するオマージュ作品でもあるのかもしれませんね。
ミステリドラマニアの感想
(ネタバレ注意)
一話から強烈なキャラクターが次々と。特に人の秘密を覗くのが大好きな親子はこのシリーズ81話の中でもトップ3に入るほど忘れられない人物です。
覗きの観察日記を何年もつけ続ける忍耐があるなら、別の仕事でまともな収入を得られたのではないかなと思ってしまいます・・・
バーナビー警部はミステリーには珍しく、あまり目立った特徴のない主人公です。
家族思いで、良い父親で常識人。
ただ、令状がないのに部下をそそのかし家に入って捜査しちゃうところや、娘とのアイコンタクトの取り方が茶目があって親近感がわきます。
この役者さんすごく好き。目立たないけれどイギリスの俳優さんは本当に演技が上手で、役になりきるのがうまいというよりは、視聴者の懐に入るのがうまい感じ。
痛ましい出来事が次々と起こるなかで、レギュラーキャラクター達が何事もなく温かい家庭へ帰っていくからこそ安心して見ていられます。
それにしても画面に映る食事が全く食欲をそそるものではないのがイギリスらしいです。 (バーナビーの妻が料理が苦手という設定もありますが)他の話でもバーナビーがまずいといって食べ物を捨てるシーンが印象に残っています。
動機には共感できなかったけれど、保守的な田舎町で生きていくための一か八かの賭けだったのかもしれませんね。私はあまり劇には詳しくないけれど、ロミオとジュリエットのような劇らしい幕引きだったと感じました。
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